20代お金と仕事について今こそ真剣に考えないとヤバイですよ

理想の夫婦

会計士夫婦による家計設計案内。 結婚をリスク分散、集中と捉えるのが非常に興味深い。

20代お金と仕事について今こそ真剣に考えないとヤバイですよとは

会計士夫婦が、日常の買い物、結婚、マイホーム等、お金について解説した本。 タイトルや帯は煽るような表現だが、内容はしっかりしている。

一回あたり(または一年あたり)のコストを考える、という視点で、「Wiiとヴィトンのかばん」「車とレンタカー」のどちらが得かを考察しているのは必読である。 この観点から、最も無駄なものは新婚旅行であるとし、実際に新婚旅行を行わないのは凄い。新生活の始まりで物入りの時期に新婚旅行費用を捻出するのは大変で、その割に得る物は少ない。とはいえ、見栄が邪魔して新婚旅行に出かける人が多いのも事実。頭で理解するのと、実際に行動するのとは大きく異なることの良い例であろう。

結婚に関して会計的に考えているのがおもしろい。 結婚(同居)することにより、(一人当たりの)家賃負担、携帯電話代、公共料金が軽減されることを示している。 低収入で結婚できない男が増えている、という話もあるが、低収入こそ結婚すべきかもしれない。

結婚相手の職業についても考察している。 会計ベースの考察で、ロマンチックのかけらも無いが、現実的である。(実際、付き合いたい職業と結婚したい職業で差がある。また結婚相手の職業を考える時点で、結婚は恋愛とは別、という証しでもある。) 投資と同様に、リスク分散と集中という考え方をしているのがおもしろい。 同じ職業同士で相乗効果を期待するのが集中型である。 あえて別の職業の人と結婚することで、一度に両方が失業する危険を下げるのが分散型である。

書籍の最後では、実際に行動する人が少ない、という警告もなされている。 明日から数字をきちんと計算する人をざっくり計算すると1%に満たない。


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