年金分割

年金は夫婦の共有財産

婚姻期間中の年金は、離婚時の年金分割対象になります。

年金分割とは、離婚時に年金を夫婦間で分けることを言います。婚姻中に築いた財産が夫婦共有財産として離婚時に分割されるのと同じ考え方です。

まず期間についてですが、対象となるのは婚姻中の年金のみです。婚姻前や離婚後の年金は分割されません。

年金の種類についてですが、厚生年金・共済年金の報酬比例部分(2階部分と呼ぶ)が対象になります。国民年金(1階部分)や、企業年金(3階部分)は対象外です。

年金按分割合は当時者同士で決めます。年金の多い側から少ない側への分割のみで、最大で両者同額まで可能です。当時者間で合意に至らない場合は裁判所の調停に委ねられます。

夫または妻の一方が第三号被保険者だった期間については、2008年4月以降の部分は折半になります。(2008年3月までの部分は当時者間で決定。)

2007年4月以降に離婚した場合、分割した年金は各個人に直接支給されます。なお未納期間が長いなどで年金受給資格が無い場合、分割した年金も支給されません。